記録資料調査修復室 
  虫損や水漏れ、汚損、酸化劣化などの損傷がある記録資料の修復や劣化状態調査・保管環境調査などを行っています。
 虫損などの欠損部分に和紙の繊維を補填する漉嵌(すきばめ)法を中心に、原形をなるべく変えないように安全な材料と技術で可逆的な処理を行っています。
 また人文部門と連携し、古文書の調査や研究も進めています。
〜漉嵌(すきばめ)法とは〜
   
 サクションテーブル(吸引台)の上にのせた本紙の裏面に、
水に分散させた和紙繊維を流し込みゆるやかに吸引することにより
虫穴や本紙の周囲に和紙繊維を補填する修復技法です。

プレスしながら自然乾燥することで、補填された繊維は本紙の繊維と水素結合し、
糊を使わずに強化されますので、裏打ちに比べると仕上がりがしなやかです。
また厚さが増えないので、冊子の修復にも適しています。
 主な実績
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